建具の豆知識
サッシ交換の費用相場が知りたい!窓リフォーム成功術~ガラス選び
サッシ交換をするときには、どのようなサッシに交換したいのかをはっきり決めておくことが大切です。サッシ交換をする目的によって、選ぶべきサッシはちがいますし、交換にかかる費用も大きくちがうからです。
ここでは、サッシ交換のパターンとサッシの選び方、サッシの交換費用など、サッシ交換をするにあたって、知っておくべき基本的な情報をくわしく紹介しています。この記事を読めば、最適なサッシ交換をすることができます。
サッシ交換のパターン2つと費用相場
サッシ交換をする方法は、おもに2つあります。ひとつは、「壁カット工法」もうひとつは「カバー工法」です。ここでは、それぞれの工事方法と費用について紹介しますので参考にしてください。
【1】壁カット工法
壁カット工法は、古い窓やサッシを枠ごと外して新しいサッシに交換するために、壁を切断して工事をおこなう方法です。新しく取り付けたサッシの枠と、壁との間にできたすき間は、モール(アルミ素材など)でふさいておきます。
壁カット工法は、交換工事で壁をカットするので、古いサッシと新しいサッシの形やサイズがちがっていても対応できるというメリットがあります。サッシの雰囲気を変えたいという場合にはおすすめです。
ひとつのサッシ交換にかかる時間は約1日です。費用相場は、30万円~50万円となっています。壁の状況や選ぶサッシによっては、高額になることもあります。
【2】カバー工法
カバー工法とは、現存のサッシの窓枠をそのまま残し、その上から新たな窓枠を設置する方法です。カバー工法は、壁の工事をともなわないのが特徴で、作業は数時間で完了します。
簡単な工事ですので、近所へ騒音や粉じん(壁を切断したときに出るコンクリートの粉)で迷惑をかける心配がないのがメリットです。集合住宅の改修工事などではこちらの工法がよく選ばれています。また、費用相場は10万円~20万円となっており、壁カット工法より安く済みます。
新しいサッシは3ステップで選ぼう
新しいサッシには多くの商品があり、どのように選んだらよいか迷ってしまうことが多いですよね。サッシ選びは、次の手順にしたがっておこなうとスムーズです。
【1】リフォーム前にサッシのサイズを測る
まずは、今ついているサッシのサイズを測りましょう。新しいサッシを選ぶときや業者に見積りを依頼するときには、サイズをしっかり把握しておくことが重要です。
アルミ製などでできたサッシ枠がおさまっている部分のサイズを測っておきましょう。壁に取り付けられた木枠の内側部分です。ガラスのみではなく、ガラスとセットになっているサッシ枠を含めて、横幅と高さを測ってください。
【2】サッシの素材を選ぶ
サッシの枠のサイズを測ったら、次に素材を選びましょう。窓サッシによく使われているのは、次の4種類の素材です。耐久性やメンテナンスの必要性などをよく踏まえたうえで、適切なものを選んでいくことが重要です。
(1)アルミサッシ
アルミ製のサッシは、とくに多く使われています。軽量で耐震性に優れていることから、集合住宅のほとんどが、アルミ製のサッシを採用しています。耐火性や対候性(風雨にさらされても大丈夫)に優れているというメリットもあります。
ただ、長い間使用していると、部分的に腐食することがあります。長期使用をするときにはメンテナンスが必要です。
(2)樹脂製サッシ
樹脂製のサッシは、複層ガラスと組み合わせると、高い断熱効果があります。そのため、寒冷地ではよく採用されている素材です。アルミサッシに比べると、強度面ではやや劣るため、厚めの構造になっています。
(3)木製サッシ
木製のサッシは、温かい雰囲気になるのが特徴で、和風家屋から洋風家屋までどのようなインテリアにも合わせることができます。また、木製部分は熱が伝わりにくいため、断熱効果が期待できます。
木製のサッシは、美しく見えるように塗装されたものが多く、定期的なメンテナンスを必要とします。メンテナンスをせず放置すると、塗装が剥がれて腐食がすすんでしまうので要注意です。また、耐火性は期待できないので「防火地域」「準防火地域」に指定されている地域では使用できません。
(4)複合素材のサッシ
さまざまなニーズにこたえることができる複合素材でできたサッシもあります。たとえば、風雨にさらされる室外はアルミ製、インテリアになじませたい室内側は木製や樹脂製というタイプです。見た目も機能もあきらめたくないという場合には、複合素材のサッシを選ぶのもよいでしょう。
【3】ガラスの機能を選ぶ
ガラスには「一般ガラス」と、さまざまな機能をもった「機能ガラス」があります。一般ガラスには、透明ガラスとすり板ガラスがあります。透明ガラスは窓ガラスによくみられる透明のガラスで、すり板硝子はぼかし加工がしてあるガラスです。
すり板硝子はぼかし加工がしてありますので、外からの視線を遮ることができるというメリットがあります。浴室や洗面所の窓、勝手口など、外からの視線をしっかり遮りたい場所に適しています。
機能ガラスには、次のような種類がありますので、用途に合わせて選んでください。
・複層ガラス
ガラスを2枚組み合わせたものです。ガラスとガラスの間には空間があり、外気が直接室内に伝わるのを防ぎます。断熱性や結露防止の効果が期待できるガラスです。
・防犯ガラス
2枚のガラスの間に樹脂でできた強靭な膜が挟んである構造のガラスです。耐貫通性に優れているので、ガラスを割って侵入されるのを防ぐことができ、防犯効果があります。
・防音ガラス
2枚のガラスの間に特殊な膜を挟み込み、音による振動を伝わりにくくするしくみのガラスです。遮音効果がありますので、楽器を置くスペースなどにおすすめのガラスです。
知っておこう!サッシ交換費用の基礎知識
サッシを交換するときには、費用面や制度面で知っておくべきことがあります。あらかじめ確認しておくと、賢くリフォームをすることができるでしょう。
窓リフォームでもらえる補助金がある
サッシ交換は、一定の条件を満たせば補助金がもらえることもあります。既存住宅での省エネ促進を目的とする「断熱リフォームの支援事業」の一環として、リフォームで省エネ効果が見込まれる場合に補助を受けることができるのです。
サッシ交換をするときには、「高性能建材」として指定されている商品を選ぶと、補助対象となります。
サッシ交換費用は窓サイズによってちがう
サッシ交換の費用は、窓の大きさやサイズで決まります。サッシ交換にかかる費用は、一般的に「単価(窓一組)×窓数+工事費」となっていることが多いです。また、変更する箇所やガラスの種類などによって価格がちがってきます。
優良なリフォーム業者を選ぶ方法
リフォームをするときには、どの業者に任せるのかということもしっかり考える必要があります。サッシ交換といっても、業者によって工事内容や費用がちがうからです。サッシ交換で後悔しないためには、優良なリフォーム業者を選びたいものですね。
リフォーム業者を選ぶときには、複数業者を比べてみるのがもっともよい方法です。同じような工事内容で見積りを出してもらい、作業内容や費用を比較してみましょう。どんなサッシに交換したらよいのかを業者に相談してみて、よい提案や親切なアドバイスをしてくれるところを選ぶという方法もあります。
まとめ
サッシ交換をするときには、まず、どのようなサッシに交換したいのかをしっかり決めておきましょう。サッシ交換は、工事方法や選ぶサッシによって費用が大きく変わるからです。また、サッシやガラスの種類はたくさんありますので、用途に合わせて選ぶ必要もあります。
サッシ交換をするときには、補助金制度についても知っておくと得になることがあります。補助金制度をうまく使えば、費用を抑えることもできます。どのような窓リフォームをおこなうのがベストなのかわからない場合には、プロに相談してみるのもひとつの選択肢です。
弊社では、安心して窓リフォームを任せることができる業者を紹介するサービスをおこなっております。「リフォーム業者ってどこに任せるべきかわからない……」といった場合には、お気軽にご利用ください。お電話による相談・業者紹介は無料です。