建具の豆知識

玄関ドアの交換費用はいくら?種類の選び方や交換の流れについて解説

玄関ドアの交換費用はいくら?種類の選び方や交換の流れについて解説

玄関のドアを交換する際は、あらかじめどのような種類があるのかを把握しておきましょう。なぜなら、玄関のドアは種類が豊富で、形だけでなく機能性や素材から選ぶことができるからです。

このコラムでは、玄関のドアを交換する際にかかる費用相場や、自分好みのドアを選ぶためのポイントについて紹介しています。玄関ドアにはさまざまな種類があるので、このコラムを参考に、希望どおりのドアを選んでみてはいかがでしょうか。玄関ドアの機能性を高めたい・見た目をおしゃれにしたいといった際はぜひ参考にしてみてください。

玄関のドア交換にかかる費用の相場

はじめに実際に玄関ドアを交換してかかる費用と、その費用に含まれる内訳についてみていきましょう。ドアの交換工事でかかる費用は、総額で約20~40万円が相場となっています。費用の内訳には、「交換するドア本体の費用」+「古いドアの撤去費用」+「設置作業でかかる費用」が含まれます。

ドア本体にかかる費用は、ドアの種類や大きさなどによって異なります。ドアの撤去と設置費用は、ドアが片開きタイプと、ドアが2つありどちらからでも出入りができる親子ドアタイプによって変動するため注意が必要です。費用が気になる方は、事前に確認をしておくとよいでしょう。

しかしドアの設置をする際に「カバー工法」を活用すると、交換時にかかる費用が安くなることがあります。カバー工法とは、現在あるドアの枠組みを撤去せず、元の枠の上に新しい枠を重ね、ドアを交換する方法のことです。

枠ごとドアを交換する場合、交換したいドアの種類によっては玄関の壁を壊す必要がありますが、カバー工法はその必要がありません。交換にかかる費用は、今まで使用していたドアと、新しく交換するドアの種類によって変動します。費用を安く抑えるなら、依頼をする前に見積りを出しておくとよいでしょう。

玄関のドアの種類と選び方

玄関のドアの種類と選び方

次は交換をするドアの種類についてみていきましょう。玄関のドアにはさまざまな形や機能、素材があります。自分がどのような玄関のドアを取り付けたいのかを考えて選びましょう。

1.ドアの形から選ぶ

まずはどのようなドアの形があるのかを見ていきましょう。

〇玄関のドアで多い”片開きドア”
構造がシンプルで、価格も比較的安いのが特徴です。デザインも豊富なため、自分好みの種類を選びやすいです。片開きドアのなかにも、取っ手がついてタイプや袖がついているタイプがあります。

〇ドアが2枚ついている”親子ドア”
室内に冷蔵庫などの少し大きな荷物を運びたい場合、通常の片開きドアだと入り口が狭く運びづらいといった状況があるかもしれません。しかし親子ドアは、ドアが2枚ついているため、両方のドアを開放することで大きな荷物でもスムーズに運ぶことができます。通常は2枚あるドアのうち、大きなドアのみを開閉して使用します。

〇ドアが2枚ついている”両開きドア”
ドアが2枚あるため、ドアを開けることで開放感を得やすいです。玄関スペースを広くして、自転車や車椅子も入れやすくしたいなどといった場合にとても便利な種類となります。しかし玄関が狭いとドアを前後に開閉するスペースが足りなくなるため、交換をする際は広いスペースが必要です。デザイン性を重視する場合におすすめです。

〇横にスライドさせる”引き戸”
狭いスペースでもドアの開閉ができます。さらに、2枚のスライドドアを設置できる両引きタイプもあります。昔ながらの木製のほかに、洋風デザインもあるので住宅の洋式に合わせて選ぶことが可能です。「両開きドアでは玄関に前後の広さが足りない、でも玄関のドアを大きくしたい!」といった人におすすめです。

2.ドアの機能性から選ぶ

玄関のドアには、種類によって玄関ならではの問題を解消する機能が備わっています。玄関に抱えているお悩みが、ドアを交換することで解消されるかもしれません。

〇通風性
玄関にこもりやすい臭いの対策をしたい際は、通風ドアがおすすめです。ドアを開けていなくても、外から風が入ってくるのが特徴です。また、普段開閉するドアの隣に小窓がついており、種類によっては網戸がついているタイプもあるため虫が入ってくる心配はありません。

〇断熱性や気密性
冬になると玄関が寒い・夏になると玄関が暑いといった悩みを解消するには、断熱性や気密性の高いドアがおすすめです。断熱性が高いと、屋外の気温による室内の温度への影響を抑えることができます。そのため室内気温の変動によりクーラーや暖房機器を無駄に使用することが省けるため、電気代の節約にもつながります。

〇電子錠
玄関の鍵を紛失しやすい・持ち歩きたくないとお考えの方には、電子錠がおすすめです。買い物から帰宅し、鍵を開けようにも手元がふさがって開けられないといった状況はありませんか。

しかし電子錠にはカードで開錠できるもののほかに、指紋認証や番号を入力するタイプもあるため、小さな鍵を持ち運ぶ必要がないだけでなく、ものによっては鍵を取り出そうとカバンの中を探す必要もありません。遠隔操作ができるタイプもあるので、自分が外出中に子どもが学校などから帰宅した際にスマートフォンなどから鍵の開け閉めが可能です。

3.ドアの素材から選ぶ

玄関に使用されるドアの材質は、木製やアルミ製など素材も選ぶことが可能です。ここからは、ドアに使用される素材の種類と特徴について解説していきます。

〇木製
特徴:断熱性が高い・自然由来で温かみがある・結露ができにくい
使用する木材によって多少模様や色合いが異なるため、自分の好みの木材を選ぶことができます。しかし、木製のほとんどは表面に雨水などによる汚れ防止の塗料が塗ってあります。この塗料は雨や汚れから木材を守ってくれますが、定期的に塗り直しなどのメンテナンスをおこなう必要があります。

〇アルミ製
特徴:光沢のある見た目・耐久性が高い・重量が軽い・デザインが豊富
特長だけ見ると、とても魅力的にみえるアルミ製ですが、断熱性があまり高くないため寒暖差の激しい地域での使用はおすすめしません。したがって夏は涼しく、冬は温かく保ちたいといった場合には不向きです。

〇ガラス
特徴:玄関が明るくなる・デザイン性が高い・開放的
屋外からの明かりが差し込みやすいのが大きな特徴です。しかしガラスを使用しているため、屋外から室内がみえやすい点があるので室内を見られたくないといった方には不向きとなります。ガラス製でも種類によっては断熱性が高いものもあるので、気になる方は確認してみるとよいでしょう。

〇ステンレス製
特徴:耐久性が高い・さびにくい・汚れにくい
雨が長期間降ることでドアが濡れたとしても、ステンレス製のドアはさびに強いためドアがさびる心配がほとんどありません。しかし室内外の気温差によっては結露が生じることがあるため注意が必要です。

〇スチール製(鋼板)
特徴:強度が高い・防火性が高い・防音性が高い・価格が安い
スチール製はほかのドアと比べ、機能性が高いのが特徴です。色は落ち着いた茶色やベージュ、白などが多いため、落ち着いた雰囲気と機能性を求める方にはおすすめとなります。

玄関のドアは、使用する素材によって特徴が変わってきます。玄関ドアで使用される素材の種類は取り扱い先によって異なるので、業者と相談をして素材を選びましょう。

玄関のドアを交換するときの流れ

玄関のドアを交換するときの流れ

はじめに、現在設置されているドアを外していきます。次に新しいドア枠を設置しますが、片開きドアから両開きドアに交換をする場合、一部壁を取り壊して広さを調節する必要があります。

ドア枠の広さが確保できたら、枠に新しい玄関ドアをはめ込んでいきます。はめ込みが完了したら、最後に全体の完成具合を確認し問題がなければ完成です。

作業時間は1日で完成することが多いです。交換をする際にカバー工法を活用すると、枠を外す工程が省けるため半日で完成する場合もあります。しかし、今回説明した交換作業の流れと作業にかかる時間は業者によって異なる場合があるので、詳しい流れや時間については依頼先に必ず確認しておきましょう。

まとめ

玄関のドアはさまざまな種類があるため、選ぶ際はドアの形・機能性・素材をよく確認して自分好みの玄関ドアを選びましょう。玄関のドアをおしゃれにしたい際はガラス製やアルミ製の素材、落ち着いた雰囲気にしたい場合は、木製やスチール製などがおすすめです。

また、玄関ドアには断熱性や通風性のよい種類もあります。日ごろ玄関が寒くて困っている・臭いがこもりやすくて困っているなど改善したい点がある場合は、機能性に注目をして選ぶといいかもしれません。

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